約 1,746,067 件
https://w.atwiki.jp/familiar_spirit/pages/777.html
子供の使い魔② その後部屋に戻ると使い魔についてルイズがたっぷり熱演してくれた 使い魔の仕事は主に 主人の目となり耳となる 主人の望む物を探してくる 主人を敵から守る らしいけれどどうやら僕は雑用をすればいいらしい またどうやらアメリカやイギリス、イタリアなども無いそうだ 神父を倒したせいでここまで変わってしまったんだろうk・・・・・ 「!!! 月が二つありますよ!?」 「当たり前でしょ?あなた何言ってんの!」 「で・・・でもここは地球じゃ・・・」 「地球っていったいどこよ? そんな所聞いた事も無いわ」 もしかしてここって僕がいたのとは違う世界・・・・? 数分後、そこに居たのは満足そうな顔で寝ているルイズと 床で泣きながら寝ているエンポリオだった・・・・ 翌日、エンポリオはルイズより先に目を覚ました 洗濯物を持って廊下に出るとエンポリオは洗い場を知らないのに気がついた 「どうしよう・・・」 学園内を彷徨っていると赤髪の少女に声を掛けられた どこか小馬鹿にしたような目で見ているような気がする 「ぼく、どうしたの?」 「あ、すみません、洗い場はどこですか?」 「洗い場なら向こうよ、そんな年から使用人になるなんて大変ねぇ」 どうやらこの人は僕を使用人と勘違いしてるらしい、 それに正直子供扱いも止めて欲しい 普通使い魔は幻獣等らしいし、見た目も子供だから仕方がないかもしれないけど 「いえ、ぼくは使い魔らしいです」 「・・・・え? 使い魔?」 「はい」 「・・・・もしかして、ルイズの?」 「そうです」 「へ・・・平民を・・・」 見ると必死に笑いを堪えていた ちょっとイラっとした その後話しを聞くとルイズさんは魔法は使えるけど必ず失敗するメイジらしい それで渾名がゼロなんだとか その後洗い場に行き 洗う 洗う 洗う 途中シエスタという人にまで子供扱いされる なんだかボクと呼ばれるのは馬鹿にされてる気がした とにかく洗う 洗う 洗う 洗えど洗えど汚れが落ちないので エンポリオは考えるの(洗うの)を止めた・・・ 部屋に戻ると早速 「あんたどこにいってたの?私の使い魔なんだから、 私より早く目が覚めたのなら私が寝坊しないようちゃんと起こしなさい!」 「僕は洗濯物を洗いn「まず私を起こすの!」」 この人、人の皮を被ったエルメェス兄貴だ、 正直泣きたいよ、徐倫おねえちゃん・・・・ そう思いながらエンポリオは・・・・・泣いた
https://w.atwiki.jp/familiar_spirit/pages/978.html
雲ひとつ無い空、まさに快晴と呼べる日だったがルイズの心は暗かった。 トリステイン魔法学院から少し離れた草原に黒いローブをまとったメイジたちと使い魔が集まっている。 照りつける太陽が、彼らと同じ数だけの黒い影を作っていた。その中にルイズもいた。 そう今はサモン・サーヴァントの真っ最中。 学生たちは使い魔が現れるたびに、歓声を上げては好き勝手な感想を言い合っている。 ここまで少々手間取った生徒はいても、完全に失敗した生徒はいない。そしてとうとう最後のルイズの番となった。 「最後が『ゼロ』かよ。帰るの遅くなるなコレ」 「ここ危ねーな。離れとこー」 「召喚を失敗するに…おれの『魂』を賭けるぜ」 「グッド」 みんな好き勝手なことを言っている。ルイズはそんな雑音をかき消すように自分に言い聞かせた。 (大丈夫。私にだってできる。『信頼』するのよ自分を) そう『信頼』だ。人が人を選ぶに当たって最も大切なことは『信頼』すること。 それはメイジと使い魔の関係にも言えることだろう、とルイズは思っている。 (自分を信じることもできないメイジに、使い魔も仕えたくないでしょ) ルイズは杖を握る手をさらに強める。そして眼を閉じ、集中力を高めていく。 これから召喚されるのがドラゴンだろうが吸血鬼だろうが平民だろうがそんなことはどうでもいい。いやよくないか。 まぁいいや。私が呼び出す使い魔を私は信頼する。そして使い魔から信頼されるために私は自分を信じる。 身体の奥底から力が湧いてくるのを感じる!眼を見開く!呪文を叫ぶ! 一瞬の静寂 そして爆発 青空に向かって黒煙が昇っていく。 25回目の爆発によりいつもより大きめにできたクレーターの回りから、いつもより大きめの生徒たちの歓声があがる。 「すげぇぇ!今の爆発逆にすごくね!?」 「使い魔が月までぶっ飛ぶこの衝撃!」 「だ…だめだ…恐ろしい…声が出ない…ビビっちまって…ヒッ…息がッ!ヒッ!」 真っ白に燃え尽きてしまった生徒もいるようだ。 (そう簡単に成功しないのぐらい想定範囲内よ。そう!コーラを飲んだらげっぷが出るっていうくらい想定範囲内じゃ!) ルイズは多少動揺しながらも、まだ熱気を帯びている前方のクレーターを見据える。 これ以上草原をぶっ飛ばし環境破壊をするのもためらわれるので、さっき作ったクレーターの上に狙いを定めて、26回目の挑戦をしようと構える。 「ちょっと。ルイズ。あれクレーターの真ん中、何かあるわよ」 後ろから声をかけられ集中力が途切れてしまう。振り向くとキュルケがクレーターの方を指差している。 何かあるって、あの爆発に巻き込まれたらみんなヤムチャになるだろう。常識で考えて。 そう思いながらもよく見てみると、煙と砂ぼこりでまだよく見えないが確かに『何か』がある。 小さな箱のような……いやでもあれ使い魔じゃないだろ。常識で考えて。 「キュルケ。ちょっと取ってきてよアレ」 「なんで私が」 「熱いし。微熱でしょあんた」 「微熱でも熱いものは熱いのよ!それになんであたしがあなたの言うこと聞かなきゃならないのよ!」 「ちっ」 すでに褐色の肌なんだからもうちょっとぐらい焼けてもいいだろうに。常識で(ry それは箱ではなかった。片手にすっぽりと収まる程度の大きさの長方形の物体。 丸みを帯びたラインや曲線を重ねたような装飾。そして金属特有の鈍い銀色の光沢が不思議な雰囲気をかもしだしていた。 しかしそんなことよりもルイズを驚かせたのは、それを触った時熱さを感じなかったことだ。 今ルイズはクレーターの真ん中にいる。一応立ってはいられるが汗が吹き出るのを感じる。 しかしこの物体は触ってもひんやりと冷たかった。 (ただのガラクタではなさそうね……) 「どうしたんです、ミス・ヴァリエール? サモン・サーヴァントが成功したんなら早く契約をしてください」 コルベールから声をかけられ、ルイズは手元から視線をはずした。太陽の光をその禿頭で嫌がらせのように反射してくる。 「これは成功したといえるんでしょうか?」 ルイズは思わず握っていた奇妙な物体をコルベールに見えるように掲げた。 しかしそれはコルベールの後ろにいる他の生徒たちにも見せつけることになってしまったようだ。 「なんだ!?『ゼロ』のルイズがとうとう成功したみたいだぞ!」 「でもなんだあれ……生き物じゃないじゃん(笑い)そこらへんに落ちてたの拾っただけだろ(笑い)」 「さすがは『ゼロ』のルイズ!俺たちに(ry」 (うるさい。あんたたちには聞いてない) ルイズは多少イラっとしつつ無視することに決めた。 コルベールが禿頭をかきながら答える。 「契約の儀式をしてみれば分かるのではないかね?ルーンが出ればそれが使い魔。出なければたまたまそこに落ちていたガラクタだろう」 言われてみればそうだ。ファーストキスから始まる~と昔の偉い人も言っていた。 (もしこれが使い魔だったらどうしよう。箱って……箱が使い魔なんて聞いたことありません!とか言えばやり直しさせてくれるのかな。 いや、どうせ『この使い魔の儀式は神聖で伝統があるから』とかなんとか言うにきまってるわ。でも箱って……いや箱ではないみたいだけど) どうかルーンが出ませんように。そう祈りながら唇を近づける。 ルーンでました。しかもコルベールも見たことないレアなルーンだって。 (逆に考えるのよルイズ!とりあえず留年は免れた。ルーン出てよかったじゃないって考えるのよ) ルイズがなるべくポジティブに考えようとしているところに、回りから容赦ない嘲笑とヤジが飛ぶ。 「はははははははは!本当にアレが使い魔なんだ!」 一番笑っているのはかぜっぴきのマリコ…リヌ?だ。その少し横でキュルケもニヤニヤしながらこっちを見ている。 「君たち。もう教室に戻るから準備をしなさい」 コルベールがなんとかまとめようとしているがなかなか言うことをきかない。 ルイズは短く嘆息すると使い魔?をいろいろいじくってみる。 インテリジェンスソードなんてのもこの世にあるくらいだ。もしかしたらコレも……あ、動いた。 いじくっているうちに物体の上部分(どっちが上か下かもよく分からないが)が横にスライドされるように動いた。 中には小さな突起物がある。その突起物には穴が開いていて、何かがそこから出てくるように思える。 ただのガラクタであって欲しくない。その一心でルイズはさらに調べてみる。 「君たち!いい加減にしなさい!遠足に来てるんじゃないんですよ!使い魔の儀式と言うのは……」 コルベールがまだ何か言っているがルイズはもはや聞いてない。 なにか空気の漏れてる音がする……それにちょっと臭い……あ、ここ押せる…… 「うわッ」 思わず上げたルイズの声に最初に反応したのはキュルケだった。 「燃えてるじゃない!」 あまりにストレートな感想のとおり、ルイズの手から火が吹きだしている。 「ミス・ヴァリエール!?火の魔法を!?」 続いてコルベールも驚きの声を上げる。単に火に驚いたのか、ゼロのルイズが魔法を使っていることに驚いたのかは分からないが。 もちろん最も驚いていたのはルイズだった。使い魔から急にすごい勢いで火が出てきたのだ。 皆の注目がコルベールから再び自分に集まっているのを感じる。 「この火は私の魔法じゃありません。この使い魔から」……そうルイズが言おうとしたとき、声が聞こえた。 それはルイズの背後から聞こえた。本当に背中の、すぐ後ろに立っているんではないかというような場所から。 まるで洞穴の奥底から聞こえてくるような奇妙なくぐもった声。とても人間のとは思えない感情の感じない声。 ルイズはその声の発した言葉の意味をすぐに理解することはできなかった。 だがこの声は危険だということ感じていた! ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ………… 「おまえ…………『再点火』したな!」 と べ continued・・・・ ?
https://w.atwiki.jp/familiar_spirit/pages/1638.html
DIOが使い魔!? ◆Wbi9AknFck スターダストファミリアー ◆LSP/td4iE2 スターダストは砕けない ◆LSP/td4iE2 サブ・ゼロの使い魔 ◆oviEMgpce6 Start Ball Run ◆k7GDmgD5wQ ゼロと奇妙な鉄の使い魔 ◆PEFli7wTN2 ゼロと奇妙な隠者 ◆4Yhl5ydrxE 使い魔ファイト ◆Ux26ysntzk ゼロのパーティ ◆5ckVgDaSVk アンリエッタ+康一 ◆3D2JBRgybs ヘビー・ゼロ ◆a97Bny7H1c 愚者(ゼロ)の使い魔 ◆Dv3XctLjy. ゼロのスネイク ◆jW.eGr2I9s 亜空の使い魔 ◆cpD80RhRDE 鮫技男と桃髪女 ◆7/eeytaWnw アヌビス神・妖刀流舞 ◆6Dp6kmr0yc つかいまがとおるっ! ◆1kaqwCsXPI 使い魔は天国への扉を静かに開く ◆1kaqwCsXPI 風と虚無の使い魔 ◆/4V68E5Ojg
https://w.atwiki.jp/familiar_spirit/pages/37.html
「やめて!!」 ギーシュとドッピオの決闘の間に誰かが割って入りました 「ミス・フランソワーズ、そこをどいてくれないかな?」 ギーシュは一度、ピッと杖を突きつけ言います 「もう勝負は決まったようなものじゃない!続ける必要なんて・・・」 「僕はその平民に誇りを汚されたんだ。だったらそっちが負けを認めるまでこれは続けるさ」 ルイズは一度ドピッオに振り返り 「・・・ドッピオ、負けを認めなさい。これ以上続けたらアンタ死ぬわよ!」 ルイズはそう言いました 「・・ルイズさん?いつから来てたんですか?」 ドッピオは見当違いのことを言います。ドッピオ自身気になっていたからです 「そんなのどうでもいいから!何が目的でやったか知らないけどこんな傷まで負って・・・」 「ルイズさん」 言いくるめようとしたルイズを一言で止めました 「使い魔って言うものがどういう者か最初に説明してくれましたよね」 「確かに説明したけどそれとこれとは・・・」 「使い魔はつねに主を守り、敬愛する者・・・だったら」 ドッピオはギーシュの方を向き 「あだ名だかよく分かりませんけど、ゼロのルイズとか言ってバカにしているような人には・・ッ」 力が入らない足に渇を入れて立ち上がり 「絶対に・・ッ謝らないッ!!!」 その意気に呑まれたのかそれとも感動したのか 「・・・平民の方、頑張れ!」 「ルイズの使い魔!頑張れよ!!」 「ドッピオさん!負けないでください!!」 「ドッピオ?・・ドッピオ!ギーシュなんかに負けるな!」 「「「ドッピオ!ドッピオ!ドッピオ!」」」 周囲から湧き上がるドッピオコール 「え?え?なに?」 ルイズ自身は戸惑っています 「・・よし」 その声援に少々力づけられたドッピオはギーシュを倒そうと歩こうとしますが (駄目だ、力が・・・) たとえ気力が充実したとしても肉体が拒否する。痛みにドッピオは耐えられないのです (ドッピオ) 不意に聞こえる声 (よくここまでやった。可愛い部下がここまでやっているというのに私がやらないわけにはいかん) この声は・・まさか (後は私に任せろ。あの男が気に入らぬのは私も同じなのだ) ドッピオの意識はそこで途切れました 「ドッピオ・・・?」 一番最初に異変に気づいたのはルイズでした 「・・・・・・」 目の前でだんまりしている自分の使い魔が別の何かに・・・最初のときのような人になっていることを 「・・・どうかしたのかな、ドッピオ君。そうまでして立ち上がったのだから僕と戦うのだろう?」 ギーシュはまだ気づいてません。目の前の男がドッピオではなく 「戦いなんかにならないだろうけどね!」 ドッピオにボスと呼ばれた絶頂の能力を持っている人だということを 「キング・クリムゾン」 そう男が呟きました 「ハッ?!」 ギーシュは気がつきました 「あ、あれ?」 さっき確かに召喚したはずのワルキューレがいません 「そ、そんなバカな!」 もう一度召喚しようとしますが 「キング・クリムゾン」 どの呟きに邪魔されてしまうのです 今、ドッピオと呼ばれた人はその人にボスと呼ばれた人に入れ替わっています 名をディアボロ。エピタフとキング・クリムゾンという絶頂の能力を持っている人です 肉体が痛みで動くのを拒否するのをそれを超える精神で肉体を支えています (この程度の痛みッGERで与えられた痛みに比べればまだましだ!) GER、その効果の所為でディアボロは地獄を味わい続けていました 終わりが無いのが終わり、それを救ってくれた少女。それをバカにする周り (我が救いを侮辱するなど許さん!) そう思い、目の前を男に歩みを進めるのでした ギーシュはいくら召喚しようとも召喚できていないことに不安を覚えました 自分が魔法を使えなくなってしまったのではないかと思ってしまうのです 「くっくそ、くそくそくそ!!」 目の前の男がなにをしているのかさえ分かりません ただ自分の魔法をなにかで消している。そう思わないと不安につぶされてしまうのです 「ひっ・・!」 とうとうその男が目の前までに来てしまいました エピタフで未来を予知し、それをキング・クリムゾンで消し飛ばす それが絶頂の能力の正体、最強の守りのことです 攻撃はキング・クリムゾン自体の攻撃です。こういうと些細なものと思われてしまいますがその力も尋常ではありません ディアボロは今、目の前の男が未来になにするか予知してその時を消し飛ばしながら進んでいるのです そして、その男の目の前まで来ました (・・・殺すか?) ディアボロは殺すかどうか考えていました (・・とりあえずこうしとくか) 殺すかどうか以前に目の前の男の杖をへし折りました 「あ・・・僕の杖が!」 「・・・・・・」 決闘はこれで終わりです。その後は、キング・クリムゾンで目の前の男を・・・ 「ストップ!」 殺そうとして止められました。止めたのはルイズです 「・・・なぜだ?」 「え?」 「この男は君をバカにしていただろう。他にも大勢の者が・・・だ」 「・・・そんなの一々気にしてたら仕方無いし魔法をちゃんと使えない私が悪いのよ!」 「・・・そうか」 キング・クリムゾンをしまい・・・目の前の男に近づきます そして一発殴ります 「ギャッ!」 男は変な声を出して地に伏しました 「・・・ぐっ」 男を殴ってから少し経つとディアボロも倒れました 精神が支えていたのですから倒したことで安直するとこちらだって倒れてしまいます 「あ・・・いけない!誰か救護・・・」 ルイズの心配する声も聞こえなくなってきました 「ぐ・・・はあ」 一度、呼吸をしてディアボロは妙な達成感を覚えながら意識を遮断しました 7へ
https://w.atwiki.jp/shachozero/pages/37.html
264 :社長の使い魔 ◆.H42NtoyGg:2007/12/04(火) 00 00 11.26 ID LYXxATWD0 ,. -‐ 、. /  ̄`~` ‐ 、 / ` ` ‐、 / `‐、 / \ , \ / ! \ / l ! | i . / , │ l l ! | │ / /./ | │ l 、 | | | , | .l ! . / / /l ! l | | | \ !|l | / | | ! / / ./ ! | l l | | ヽ. ヽ\ \ ヽ. ヽ. |│/ヽ| ! l ! 「……それが破壊の杖だと?」 ` ‐ 、| l ヽ. ヽ.ヽ. ! l\\`‐、ヽ、\ヽ.| レ /ヽヽl ! ! . `‐、| 、ト、__\ 、 ヽ. l トーz、-‐ラ フヽ!|!/_,ゝヽ }. |│ \ヽl\`ー ヽ、\ヽ ∨ー`‐← ||!-、-、 /! |│ ヽト. ´ ̄ジヽN` -ゝ |! リ /|.| | | ! \ _iー | |.| | | |\. \ r‐== ヲ |  ̄`~` ‐ - 、 | ` ー-ヽ、 V r -‐ / .| | | `‐、 `ー- ./| , -.、 | | `‐、 / .| { {lll}} f{! _ _,,. 、-‐ | `エ´-─ー| ` ー ゞ ´ ヽ` ー- |;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| / 268 :社長の使い魔 ◆.H42NtoyGg:2007/12/04(火) 00 01 12.81 ID LYXxATWD0 ,. ´ ̄ ` 、 /`´ \ / 、 `ヽ、 / / !ヽ i i i | / / ,|/⌒、 | ハノ !`´ i 、\灯`|ノi / 「そうよ。あたし見たことあるもん。宝物庫を見学したとき」 人,ノ! i ト、.\. | .i/ >`ー- 、_ 」 / ∧i, |ヽ ̄ / ∨ ` ‐ 、 `ー´ / .ハ\ k. フ/ , `ー、 ;ヘ _,./ / i |\ トイ ! /ゝ、 ヽ; /! ヘ ./ ./ ー.j |―\!v ⌒ヽ;/´ ` -、i / ./ i / / i ム ,ノ / ヽ r ´ / | .| /. |,.- ´  ̄`ヾ; / ∨ i | / i ,! ヘ、_ _ ,.-, / ノ 、 ,/ i / | .r _`__ ∨イ.〉´ , く_/´ / / !/ ヽ ト、 _,.-y´//_ ,.- く,i `v、 / / ;/ ノ .人ゝ._,.ノ_,/ i ヽ、 iク / / / ー / i ヾ´ / 273 :社長の使い魔 ◆.H42NtoyGg:2007/12/04(火) 00 02 36.77 ID LYXxATWD0 ,. -‐ 、. /  ̄`~` ‐ 、 / ` ` ‐、 / `‐、 / \ , \ / ! \ / l ! | i . / , │ l l ! | │ / /./ | │ l 、 | | | , | .l ! . / / /l ! l | | | \ !|l | / | | ! / / ./ ! | l l | | ヽ. ヽ\ \ ヽ. ヽ. |│/ヽ| ! l ! (ふぅん。間違いはなさそうだな、これは……) ` ‐ 、| l ヽ. ヽ.ヽ. ! l\\`‐、ヽ、\ヽ.| レ /ヽヽl ! ! . `‐、| 、ト、__\ 、 ヽ. l トーz、-‐ラ フヽ!|!/_,ゝヽ }. |│ \ヽl\`ー ヽ、\ヽ ∨ー`‐← ||!-、-、 /! |│ ヽト. ´ ̄ジヽN` -ゝ |! リ /|.| | | ! \ _iー | |.| | | |\. \ r‐== ヲ |  ̄`~` ‐ - 、 | ` ー-ヽ、 V r -‐ / .| | | `‐、 `ー- ./| , -.、 | | `‐、 / .| { {lll}} f{! _ _,,. 、-‐ | `エ´-─ー| ` ー ゞ ´ ヽ` ー- |;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| / 279 :社長の使い魔 ◆.H42NtoyGg:2007/12/04(火) 00 03 44.13 ID LYXxATWD0 / . / . 〃. / ヽ . .l. . . . . . / / ./  ̄.`X /. . . { { ヽ , . ヽ . .!. . . . . . l | .l . . . /l. . l\ ∧ . , . .j . 厶 .-ヘ ̄|`. . . . l | . ! | . . . ! ヽ{_ V\ヽ ハ . . /jイ/ \ . l. . |. . . . . . ヽヘ . .从 . . .lィ彡≠=ミ、 ´ } `ー/ ,ィ===ミヽヾ j . . . |`ヽ!ヽ . . .{´ _ノ / ヾくリ . . . . 「きゃあああああ!!!!!」 | . ハ. . .\ヽ __ _ , . . . . . ノ_厶| . . l / `ー─ヘ. / . . . . . 厂 | . . ,. , /´ ̄ ̄ヽ l / . . . . . . . _l l . .ヘ f { }l イ . . . . . . . _ -‐彡j ,′ . . . .\ ヽヽ ___ ノ/ /〃 . . . . . . . / .{ / . . . ヽ ヘ、 ` ー一 ´ イ/ ,′ . . . . . . . / . . . ./ \ / . . . . . ∨\_≧ー-‐≦_/ /i . . . . . . . 〃 . . . // \ / . . . . . . .l ∧ ∧ / { . . . . . . { . . / . / / . . . . . . . . .| ,/ ∨ ヽ / ヽ . . . . . . 286 :社長の使い魔 ◆.H42NtoyGg:2007/12/04(火) 00 04 59.72 ID LYXxATWD0 ,. ´ ̄ ` 、 /`´ \ / 、 `ヽ、 / / !ヽ i i i | / / ,|/⌒、 | ハノ !`´ i 、\灯`|ノi / 「何!? どうしたのルイズ! 人,ノ! i ト、.\. | .i/ >`ー- 、_ !! ゴーレム!?」 / ∧i, |ヽ ̄ / ∨ ` ‐ 、 `ー´ / .ハ\ k. フ/ , `ー、 ;ヘ _,./ / i |\ トイ ! /ゝ、 ヽ; /! ヘ ./ ./ ー.j |―\!v ⌒ヽ;/´ ` -、i / ./ i / / i ム ,ノ / ヽ r ´ / | .| /. |,.- ´  ̄`ヾ; / ∨ i | / i ,! ヘ、_ _ ,.-, / ノ 、 ,/ i / | .r _`__ ∨イ.〉´ , く_/´ / / !/ ヽ ト、 _,.-y´//_ ,.- く,i `v、 / / ;/ ノ .人ゝ._,.ノ_,/ i ヽ、 iク / / / ー / i ヾ´ / 287 :社長の使い魔 ◆.H42NtoyGg:2007/12/04(火) 00 06 05.26 ID LYXxATWD0 / , -― ‐´ ̄ ` ‐ 、 / / l / / ヽ、_ ヽ/ ハ / l / イ / `― i / / / // / /ハ / / / ー ´ / r、 f、 / / _/-/ト/-!-/ / //-{-/、/_ 「っ! 燃え尽きなさい!!」 , / / . ト-ヽ{ニヽヽ . // !/ // / リ/// /-´ _// / ー>. / , .l ´彳r}`ヽ // /./リ_ ニニニニリ/ / ニテ―‐ /、 「……!!」 . /-´7 // ヽ、!  ̄ ノ-!/ // / ´ f ヽ、イ // f‐、_,イ! / . / l l/i . . /ヽ、 l/ . l /li ー ‐ f―‐{ ー ‐/-イ . r‐--!./イ-{ . . . . ./ _ -, 〉/{/l l/、ヽ、____ - ´ , `ヽ、___/ ´ リ ! 〉 . /|/ 、 ー /´‐-リ } リrヽ- , _-ニ´ ` ‐-、 / !/ j./`丶r、 , イ `ヾ、 r\ - -‐ニ´_-イ `ー‐ / リ / l ト、ーヽ´ ̄ ̄`ヽ、 `ト、/ ハゝ、 /-´ ,-‐´ / . . . ./-、 ゝ_` ̄ ヽ `ヽ、 `ヾ ヽl `ー _ - ´ ヒ´ヽ / / . . . / >‐ ´ `/`} \ \`ヽ、_ , -´ / / 291 :社長の使い魔 ◆.H42NtoyGg:2007/12/04(火) 00 07 35.83 ID LYXxATWD0 / , -― ‐´ ̄ ` ‐ 、 / / l / / ヽ、_ ヽ/ ハ / l / イ / `― i / / / // / /ハ / / / ー ´ / r、 f、 / / _/-/ト/-!-/ / //-{-/、/_ 「……だめ! 効いてない!」 , / / . ト-ヽ{ニヽヽ . // !/ // / リ/// /-´ _// / ー>. / , .l ´彳r}`ヽ // /./リ_ ニニニニリ/ / ニテ―‐ /、 「退却」 . /-´7 // ヽ、!  ̄ ノ-!/ // / ´ f ヽ、イ // f‐、_,イ! / . / l l/i . . /ヽ、 l/ . l /li ー ‐ f―‐{ ー ‐/-イ . r‐--!./イ-{ . . . . ./ _ -, 〉/{/l l/、ヽ、____ - ´ , `ヽ、___/ ´ リ ! 〉 . /|/ 、 ー /´‐-リ } リrヽ- , _-ニ´ ` ‐-、 / !/ j./`丶r、 , イ `ヾ、 r\ - -‐ニ´_-イ `ー‐ / リ / l ト、ーヽ´ ̄ ̄`ヽ、 `ト、/ ハゝ、 /-´ ,-‐´ / . . . ./-、 ゝ_` ̄ ヽ `ヽ、 `ヾ ヽl `ー _ - ´ ヒ´ヽ / / . . . / >‐ ´ `/`} \ \`ヽ、_ , -´ / / 293 :社長の使い魔 ◆.H42NtoyGg:2007/12/04(火) 00 09 20.18 ID LYXxATWD0 ,. -‐ 、. /  ̄`~` ‐ 、 / ` ` ‐、 / `‐、 / \ , \ / ! \ / l ! | i . / , │ l l ! | │ / /./ | │ l 、 | | | , | .l ! . / / /l ! l | | | \ !|l | / | | ! / / ./ ! | l l | | ヽ. ヽ\ \ ヽ. ヽ. |│/ヽ| ! l ! 「ふぅん。ようやく現れたか ` ‐ 、| l ヽ. ヽ.ヽ. ! l\\`‐、ヽ、\ヽ.| レ /ヽヽl ! ! 先日の屈辱を倍にして返してやろう!!」 . `‐、| 、ト、__\ 、 ヽ. l トーz、-‐ラ フヽ!|!/_,ゝヽ }. |│ \ヽl\`ー ヽ、\ヽ ∨ー`‐← ||!-、-、 /! |│ ヽト. ´ ̄ジヽN` -ゝ |! リ /|.| | | ! \ _iー | |.| | | |\. \ r‐== ヲ |  ̄`~` ‐ - 、 | ` ー-ヽ、 V r -‐ / .| | | `‐、 `ー- ./| , -.、 | | `‐、 / .| { {lll}} f{! _ _,,. 、-‐ | `エ´-─ー| ` ー ゞ ´ ヽ` ー- |;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| / 301 :社長の使い魔 ◆.H42NtoyGg:2007/12/04(火) 00 11 21.90 ID LYXxATWD0 / , -― ‐´ ̄ ` ‐ 、 / / l / / ヽ、_ ヽ/ ハ / l / イ / `― i / / / // / /ハ / / / ー ´ / r、 f、 / / _/-/ト/-!-/ / //-{-/、/_ 「!? ねぇちょっとあれルイズじゃないの!?」 , / / . ト-ヽ{ニヽヽ . // !/ // / リ/// /-´ _// / ー>. / , .l ´彳r}`ヽ // /./リ_ ニニニニリ/ / ニテ―‐ /、 「ゴーレムのすぐ後ろに立ってる」 . /-´7 // ヽ、!  ̄ ノ-!/ // / ´ f ヽ、イ // f‐、_,イ! / . / l l/i . . /ヽ、 l/ . l /li ー ‐ f―‐{ ー ‐/-イ . r‐--!./イ-{ . . . . ./ _ -, 〉/{/l l/、ヽ、____ - ´ , `ヽ、___/ ´ リ ! 〉 . /|/ 、 ー /´‐-リ } リrヽ- , _-ニ´ ` ‐-、 / !/ j./`丶r、 , イ `ヾ、 r\ - -‐ニ´_-イ `ー‐ / リ / l ト、ーヽ´ ̄ ̄`ヽ、 `ト、/ ハゝ、 /-´ ,-‐´ / . . . ./-、 ゝ_` ̄ ヽ `ヽ、 `ヾ ヽl `ー _ - ´ ヒ´ヽ / / . . . / >‐ ´ `/`} \ \`ヽ、_ , -´ / / 304 :社長の使い魔 ◆.H42NtoyGg:2007/12/04(火) 00 12 40.91 ID LYXxATWD0 ,. -‐ 、. /  ̄`~` ‐ 、 / ` ` ‐、 / `‐、 / \ , \ / ! \ / l ! | i . / , │ l l ! | │ / /./ | │ l 、 | | | , | .l ! . / / /l ! l | | | \ !|l | / | | ! / / ./ ! | l l | | ヽ. ヽ\ \ ヽ. ヽ. |│/ヽ| ! l ! 「!? 邪魔だ凡骨!! ` ‐ 、| l ヽ. ヽ.ヽ. ! l\\`‐、ヽ、\ヽ.| レ /ヽヽl ! ! とっととそこから失せろ!!」 . `‐、| 、ト、__\ 、 ヽ. l トーz、-‐ラ フヽ!|!/_,ゝヽ }. |│ \ヽl\`ー ヽ、\ヽ ∨ー`‐← ||!-、-、 /! |│ ヽト. ´ ̄ジヽN` -ゝ |! リ /|.| | | ! \ _iー | |.| | | |\. \ r‐== ヲ |  ̄`~` ‐ - 、 | ` ー-ヽ、 V r -‐ / .| | | `‐、 `ー- ./| , -.、 | | `‐、 / .| { {lll}} f{! _ _,,. 、-‐ | `エ´-─ー| ` ー ゞ ´ ヽ` ー- |;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| / 311 :社長の使い魔 ◆.H42NtoyGg:2007/12/04(火) 00 15 14.15 ID LYXxATWD0 / / \ ヽ ヽ ヽ // / ∧ . \\ . , .. , // { / .ハ l . ト;. |l_ハ_ | . l . . l l ハ 从丁≧ュ、} . 厶斗矛廾 .| . . l レ ヽ | . } ,仟 r } j/ 之 ン゙ | . .| . . l ト-ゝ ゞ ´ __ | . .| . , 「いやよ! あいつを捕まえれば / | ∧ f ー ヽ ! . .ト、 \ 誰ももう私をゼロのルイズなんて呼ばないでしょ!」 / .| ヽ ヽ _,ノ イ . .| .} . \ / | . > 、_,. < |/ . .| . , . . \ / . . . ノ ,z==|テ廾ァ、/ . . . /\\ . . . . . ` ̄` ー- 、 /. . . . ./ 〃. . /{=//\. . . . / `ヽ\ . . . . . . . ヽ / . . . . / //{/! レ / . . . \/ 、 } . \ . . . . . . . . 〉 〈 . 〈 /∧| ヽ 〈 . . . ./\ \ l. . . . .\ . . . . . . . / \ 人. /7゙ \ ヽ . .\ ヾ! ヾ、__ . . . .〉 . . . . . / / ヽ// \ \ . . ヽ;|| \ } . ./ . . . . . / { rー// . . ∧ 〉 . . .l || \ l . { . . . . 〈 / {二}ソ. . . . / || \ / . . . /}ヽ\ ヾ、\ . \ 314 :社長の使い魔 ◆.H42NtoyGg:2007/12/04(火) 00 16 50.48 ID LYXxATWD0 ,. -‐ 、. /  ̄`~` ‐ 、 / ` ` ‐、 / `‐、 / \ , \ / ! \ / l ! | i . / , │ l l ! | │ / /./ | │ l 、 | | | , | .l ! . / / /l ! l | | | \ !|l | / | | ! / / ./ ! | l l | | ヽ. ヽ\ \ ヽ. ヽ. |│/ヽ| ! l ! 「自分の実力も把握できんのか!! ` ‐ 、| l ヽ. ヽ.ヽ. ! l\\`‐、ヽ、\ヽ.| レ /ヽヽl ! ! 無能ならばせめて俺の邪魔をするな!! . `‐、| 、ト、__\ 、 ヽ. l トーz、-‐ラ フヽ!|!/_,ゝヽ }. |│ ゴーレムごと貴様を蹴散らすぞ!!」 \ヽl\`ー ヽ、\ヽ ∨ー`‐← ||!-、-、 /! |│ ヽト. ´ ̄ジヽN` -ゝ |! リ /|.| | | ! \ _iー | |.| | | |\. \ r‐== ヲ |  ̄`~` ‐ - 、 | ` ー-ヽ、 V r -‐ / .| | | `‐、 `ー- ./| , -.、 | | `‐、 / .| { {lll}} f{! _ _,,. 、-‐ | `エ´-─ー| ` ー ゞ ´ ヽ` ー- |;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| / 329 :社長の使い魔 ◆.H42NtoyGg:2007/12/04(火) 00 22 32.25 ID LYXxATWD0 / / \ ヽ ヽ ヽ // / ∧ . \\ . , .. , // { / .ハ l . ト;. |l_ハ_ | . l . . l l ハ 从丁≧ュ、} . 厶斗矛廾 .| . . l レ ヽ | . } ,仟 r } j/ 之 ン゙ | . .| . . l ト-ゝ ゞ ´ __ | . .| . , 「あんたいったじゃない! / | ∧ f ー ヽ ! . .ト、 \ 一生懸命やっても結果を出せなければ意味がないって! / .| ヽ ヽ _,ノ イ . .| .} . \ 世の中は認めてくれないって! / | . > 、_,. < |/ . .| . , . . \ ここで逃げたら私は一生後悔するわ! / . . . ノ ,z==|テ廾ァ、/ . . . /\\ . . . . . ` ̄` ー- 、 ゼロのルイズだから逃げたって言われるわ!」 /. . . . ./ 〃. . /{=//\. . . . / `ヽ\ . . . . . . . ヽ / . . . . / //{/! レ / . . . \/ 、 } . \ . . . . . . . . 〉 〈 . 〈 /∧| ヽ 〈 . . . ./\ \ l. . . . .\ . . . . . . . / \ 人. /7゙ \ ヽ . .\ ヾ! ヾ、__ . . . .〉 . . . . . / / ヽ// \ \ . . ヽ;|| \ } . ./ . . . . . / { rー// . . ∧ 〉 . . .l || \ l . { . . . . 〈 / {二}ソ. . . . / || \ / . . . /}ヽ\ ヾ、\ . \ 335 :社長の使い魔 ◆.H42NtoyGg:2007/12/04(火) 00 24 43.05 ID LYXxATWD0 ,. -‐ 、. /  ̄`~` ‐ 、 / ` ` ‐、 / `‐、 / \ , \ / ! \ / l ! | i . / , │ l l ! | │ / /./ | │ l 、 | | | , | .l ! . / / /l ! l | | | \ !|l | / | | ! / / ./ ! | l l | | ヽ. ヽ\ \ ヽ. ヽ. |│/ヽ| ! l ! 「貴様の事情など知ったことか!! ` ‐ 、| l ヽ. ヽ.ヽ. ! l\\`‐、ヽ、\ヽ.| レ /ヽヽl ! ! いいからさっさとそこをどけぇ!!!!」 . `‐、| 、ト、__\ 、 ヽ. l トーz、-‐ラ フヽ!|!/_,ゝヽ }. |│ \ヽl\`ー ヽ、\ヽ ∨ー`‐← ||!-、-、 /! |│ ヽト. ´ ̄ジヽN` -ゝ |! リ /|.| | | ! \ _iー | |.| | | |\. \ r‐== ヲ |  ̄`~` ‐ - 、 | ` ー-ヽ、 V r -‐ / .| | | `‐、 `ー- ./| , -.、 | | `‐、 / .| { {lll}} f{! _ _,,. 、-‐ | `エ´-─ー| ` ー ゞ ´ ヽ` ー- |;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| / 前へ トップページ 次へ
https://w.atwiki.jp/familiar_spirit/pages/1677.html
「貴様・・・一体・・・?」 ワルドが呟く。 “遍在”を壁の中から貫いた腕は、ずるずる不快な音を立てながら全身を現した。 「よお、久し振り・・・うお?」 今殺したはずのワルドが跡形も残らず消滅し、目の前にもう一人ワルドが居る。 しかも何故か足元にルイズが倒れている。 何がなんだかわからねえ。 「なんなんだよ・・・おまえは・・・? それによお、ルイズはなんで倒れてるんだあ。」 ワルドは歪んだ笑みを浮かべ、距離をとりつつ首を捻った。 「何を言っているんだ、ガンダールヴ。主人の危機が目に映ったのではないのか? ・・・いやそんなことより、貴様こそ何者だ、何処から出てきた?」 ワルドが見えたのが印のせい?・・・なんつう不快な能力だ。 「オレが何者かなんて、こっちが知りたいぐらいだぜ。 それとよお、別にオレはルイズを助けにきたわけじゃねえ。」 セッコはワルドに劣らぬ残忍な笑みを浮かべた。 「何だと!」 「オメーをオレの視界から消すためだああああああああああ!」 猛烈な勢いで跳んできたセッコを、ワルドはまるで羽でも生えているかのように飛び退ってかわす。 「ちっ、相変わらず常識外れの速度だな、ガンダールヴ」 ワルドは軽口を叩きながら神経を集中させた。 「なめてんのか?おっさん。」 ワルドはそれには答えず、杖を振り、呪文を発した。 “ウィンド・ブレイク”の猛烈な風が後方からセッコを襲う。 セッコはそれを振り向きもせずに横に跳んで受け流し、ワルドに向き直った。 「やはりこの規模では当たらんか、やはり多少威力を犠牲にしてでも・・・」 一人で納得したワルドは、後ろに下がりつつ気合を込め、もう一度杖を振った。 部屋の半分を占めるほど巨大な“エア・ハンマー”が弾け、セッコを吹き飛ばす。 「うおあああああ!」 「さすがにこれはかわせまい・・・おや?」 風が収まった後よく見ると、セッコを叩きつけるはずだった壁に穴が空き、当のセッコ自体も何処へ行ったものか見当たらなかった。 いくら自分が優秀なスクウェアだとは言え、エア・ハンマーに石の壁をぶち破る威力があるはずがないし、この程度で“ガンダールヴ”がくたばる訳もない。 「これは一体?」 ワルドの戦士としての本能が警鐘を鳴らす。 これは危険だ。“ガンダールヴの印を持つ何か”は、どこへ行ったのだ? そういえば、最初こいつは壁の中からいきなり攻撃してきたのではなかったか? “本体”で索敵するのは危険極まりない。 「ユビキタス・デル・ウィンデ・・・」 一つ・・・二つ・・・三つ・・・四つ・・・本体と合わせて、五体のワルドが周囲に展開された。それらは少しずつ散開しつつ、周囲を警戒する。 「そんな・・・魔法もあるのか・・・うぐぐ・・・やっぱ・・・桟橋では・・・オレが正・・・おああ・・・」 突如、地の底から響くような声が聞こえてきた。 「やはり逃げたわけではなかったか、ガンダールヴ。 しかし、風のユビキタスを、意思と力を持つ[遍在]を展開したからには、僕の負けはない。 五対一、単純な算数の問題だな」 それにしても、一体どこにいるんだ? 五対の目と耳を持ってして、確実に近くにいる敵の正確な位置が判らないなど、そんな馬鹿なことが・・・ 「・・・それ・・・は・・・どうかな・・・あ・・・」 再び、低く響く声が聞こえる。五対の耳が、発生源を探った。 「なぬ、床下・・・!?」 どういうことだ、ここは一階だ。 何らかの魔法か?“ガンダールヴ”は杖を持っていたか? ワルドの感覚では、魔力の流れを特に感じない。 その時。 「き、貴様!」 一体の遍在が、地に足を取られた。 慌てて飛び上がろうとするが、沼に沈むように滑らかに引き込まれているというのに、埋まった部分がまったく動かせない。 「グヒ・・・何匹いようと・・・一対一だ・・・グヘヒホ・・・」 胸の辺りまで“埋まった”ところで、地中から現れた剣が遍在を両断した。 「おでれーた・・・すげーじゃねーか相棒!こりゃ俺様も本気出さなきゃな、頑張って思い出すからちょっと待ってな!」 同時にカタカタカタ、と陽気で不愉快なインテリジェンスソードの声がする。 「まさか本当に地中にいるとは思わなかったぞ、だがそれならそれでこちらにも考えがある!」 言ったものの、ワルドはどう対応したものか考えあぐねていた。 石壁や地面の中を自在に移動し、あまつさえ人を引きずり込むなど、土の先住魔法としか思えない。 ・・・そういえば、こいつの鎧は頭を隠すようなスーツ型ではないか。 もしもエルフの戦士、しかも“土”属性だとしたら、これほど“風”である自分にとって厄介な相手もいない。 考えている間にも、“ガンダールヴ”はわずかな床の隆起を伴い、正確に一体を狙ってくる。おそらく目は見えてないというのに、全く迷いがなく、動きが早い。 かわすこと自体はそこまで難しくないのだが、こちらから攻撃するいい方法が思いつかない。 まるで海上で鮫にでも追われている気分だ。 いまだ気絶したままのルイズをちらりと見る。人質を取るか? 現れたときの笑みを思いかえし、考え直す。 あれは“守る”ことより“敵を殺す”ことを優先する者の目だ。 文字通り墓穴を掘りかねない。 逃げて、レコン・キスタ軍に任せるか? いや駄目だ、ルイズはともかく地中を自在に移動するこいつは、必ず大規模戦闘を逃げ延びるだろう。 その上こいつは現時点で自分を相当嫌っている。 もし討ち漏らそうものなら、鍵も、壁も、どんな警備も役に立たない、史上最悪の暗殺者となって延々と追ってくるに決まっている。 そんなことになっては一生枕を高くして眠れないだけでなく、下手をするとレコン・キスタ幹部全員の命も危ない。 それ以上に、自分がまだ傷ついてもいないのに敵を放置して逃げるなど、このジャン・ジャック・フランシス・ド・ワルドのプライドが許さない。 なんとか今ここで仕留めなければ。 くくく・・・逃げねえんだなあ、おっさんよお。そのプライドが命取りだぜ。 さて、どうやってグチャグチャに潰してやろうかなあ。 う・・・? 「う・・・うおあああ?」 「どうした相棒!」 「なんだ?!なんでだッ?!」 「おい!」 「お・・・音がよお・・・地上の音が突然聞こえなくなった・・・ぐあ・・・」 ダメだ、一旦出るしかねえ! 「オメー何をしたああああ!」 仕方なく地上に出てきたセッコに、それが判っていたかのように準備されていた“ウィンド・ブレイク”が激突した。 圧迫にセッコの体が悲鳴を上げる。 「うぎああああ!」 少し手前で、ワルド“達”が残忍な笑みを浮かべている。 「やはり、音だったか」 「ぐぐ・・・何を・・・」 「なあに、ちょっとここらの床に[サイレント]をかけさせてもらっただけさ。 だが、効果覿面のようだな、ガンダールヴ!僕の場所がわからなければ、地中を進む能力は役に立つまい」 なんてこった、魔法ってなんでもありかよ畜生。 うう、なんか前もこんなことがあった気がするぜ・・・ 「一体は不覚を取ったがまだまだ四対一だ、ゆっくりと始末してやる!」 「うわあああ、来んじゃねー!」 セッコは“ウィンド・ブレイク”や“エア・カッター”を何とかかわしながら転げまわった。 「無様だな、ガンダールヴ」 くくく、と笑いつつワルドが優雅に跳ねる。 ちょっと作戦が成功したからってナメやがって、オレはこんなところで死にたくねえ・・・ そんな時、デルフリンガーが叫んだ。 「おい、やっと思い出したぞガンダールヴ!」 「なんだデルフリンガー、黙ってろよお!」 「いや懐かしいねえ、そうだよ、ガンダールヴだよなあ」 「何言ってやがんだ!オメーまで混乱してんじゃねえよおおおおおあああ」 そんなことを言っている間にも、エアカッターがセッコの頬をかすめる。 「本当に、嬉しいねえ、こんなんじゃいけねえ!こんな格好じゃな!」 叫ぶなり、デルフリンガーの刀身が光りだす。 「「な、何だ!?」」 セッコとワルドの声が重なった。 光が収まると、デルフリンガーは今まさに砥がれたかのような立派な姿となっていた。 「その桁外れの頑丈さといい、全く不思議な剣だな。とはいえ剣では魔法を受けられまい!」 落ち着きを取り戻したワルドのウィンドブレイクが再び飛んでくる。 「俺を構えろ!」 「何言ってやがんだ、気でも狂ったかあああああ!」 「いいからさっさとしろ!」 あまりの剣幕に、仕方なくセッコは避けずにデルフリンガーを構えた。 「もし痛かったらへし折ってやるからなあ畜生!」 なんと、風がデルフリンガーに吸い込まれていく。 「見たか、これがほんとの俺の姿さ相棒!6000年が長すぎて、すっかり忘れてたぜ!」 「そんな大事なこと忘れてんじゃねえぞおおお!」 「言いっこなしだ、相棒だっていろいろ忘れてるじゃねえか!でも、安心しな。 ちゃちな魔法は全部、俺様が吸い込んでやるよ!この[ガンダールヴ]の左腕、デルフリンガー様がな!」 ワルドが興味深そうに剣を見つめた。 「やはり、ただの剣ではなかったか。だが、この状況までは変わるまい!」 四方に散開したワルドは、打撃を交えた絶妙な連携で攻撃してくる。 「おい、もっとなんかねえのかよ、ジリ貧だぜえええ!」 「ないね!」 デルフリンガーが即答する。 「くそ!・・・ん、何だあ?」 再び、視界にセッコの目ではない何かが映った。 「え、セッコじゃない!」 始祖ブリミル像の傍で失神していたルイズが、目を覚まし叫んでいた。 うおっ、これは!これなら音が聞こえなくてもいけるじゃねえか! 「ルイズよお、なんもしなくていいから、しっかり、ワルドを見ろおお!」 「何言ってるんだ相棒!」 襲い来る魔法と突きを無視して、セッコは再び地面に“飛び込んだ” ワルドが怪訝な顔になる。 「む、なぜまた地中に・・・いくらなんでも物にかかった[サイレント]までは消せまい?」 ヒヒヒ、使い魔って便利だなあ。 よく見えらあ、こりゃ音で探すより快適だぜえ! 「なるほど、そりゃ盲点だったぜガンダールヴ!確かにまだ娘っ子の命は危機だな!」 デルフリンガーが笑うように話す。 「そこだああああ!」 魚のように地面から飛び出してきたセッコは遍在を一体切り裂き、滑るように再び潜った。 ワルドが叫ぶ。 「何故だ!音はもう無いというのに・・・ハッ!」 その直感はさすがというべきか、ワルドは直ちにルイズを“ウィンド・ブレイク”で吹き飛ばした。 したたかに壁にぶつかったルイズがまた気絶する。 地中にいたセッコの視界は当然のように閉ざされた。 「うわああああああ!」 「またなんだ相棒」 「また・・・また見えなくなりやがった・・・」 「そりゃ娘っ子がやべえんじゃねえのか、早く出ねえと相棒もあぶねえぞ!」 うう、なんて最悪な日だ・・・ 地上に再び飛び出すと、残り三体となったワルドが冷たい目でセッコを見ていた。 「なんという厄介な奴、だがもう貴様の行動は見切った!」 ワルドは新たに呪文を唱え、杖を青白く光らせた。 「[エア・ニードル]だ。杖自体が魔法の渦の中心、これは吸い込めまい。 ・・・そして貴様、剣術は完全に素人だな?早く気づくべきだった。 剣の勝負で、しかも三対一ならいくら早かろうと僕の勝ちさ」 うぎ・・・ぐぐぐ・・・これは・・・やべえ・・・ 「あ、が、そばに来るんじゃねーーーー!」 「はは、はははは!大人しく死ねガンダールヴ、不快な土使い!」 「ヒィーーーーーー!よ、寄るなァー!」 壁をぶち破って礼拝堂の外に飛び出し、逃げ回るセッコをワルド達が追いかける。 「少しだけ僕のほうが上手だったというところか? できることならきみはルイズごと僕の部下にしたかったがね、実に残念だよ!」 言いたい放題言いやがってぐああ・・・ し、仕方ねえ、逃げるしか。うあー、ルイズはどうしよう? 「おい、相棒、何を逃げ回ってんだ」 「見れば判るだろうがよお、潜れねえし、オレは剣は苦手なんだよ・・・」 「落ち着け、相棒は負けねえ」 「どう見たってやべえだろ!」 デルフリンガーがしつこく話しかけてくる。ワルドも追ってくる。 うぜえ、こっちは命があぶねえってのに・・・ 「まあ聞けって」 「なんだよぉーーー」 「このデルフリンガー様が見たところ、相棒の本当の力は地中に潜ることでもねえし、よく利く耳と目でもねえ」 「はあ?」 「多分素手でもあれぐらいの奴には負けねえ」 「なんだそりゃ!」 「・・・相棒の本当の強みは、ケタ外れのパワーとスピードだ」 「おあ?」 「今の相棒は得意技を封じられてビビってんだよ、落ち着け!そんな能力使わねえでも! もし[ガンダールヴ]の力がなかろうとも!心を震わせて!本気を出せば!ワルドのヤロー程度ぶちのめせる!」 「本当かよぉ・・・」 「ああ、このデルフリンガー様が保障してやる。逆に考えるんだ相棒。 [地面に潜れない]んじゃねえ。[潜るまでもねえ]とな!」 その少し前。 礼拝堂の奥で気絶していたルイズの隣の地面がぼこっと盛り上がった。 茶色の生き物が這い出してくる。それに続いてひょこっとギーシュが顔を出した。 「こら!ヴェルダンデ!どこまでおまえは穴を掘る気なんだね!ってええ、ルイズが!ルイズが倒れてる!」 「ちょっとギーシュ、落ち着きなさいよ」 続いてタバサとキュルケが顔を出す。 キュルケはルイズの胸に手を当てた。呼吸はしている。 「命に別状はないみたいね」 ヴェルダンデがルイズの手に体を寄せて鼻をならしている。 「そりゃよかった。そうか、ヴェルダンデは水のルビーの匂いを追いかけていたのか。それにしても、この惨状は一体・・・」 よく見ると、近くに金髪の男も倒れていた。こっちは胸からどす黒い血を流し、事切れている。 「これ・・・もしかして王家の礼装じゃない?本当に何があったの?」 キュルケが呟く。 その時、タバサが二人の服を引っ張った。 「なによ、タバサ?」 「なんだね?」 タバサが破壊された壁の向こう、城の中庭を指差した。 ギーシュとキュルケの声が重なる。 「「何故子爵とセッコが?」」 「あれは、どう見ても殺し合いよね、どっちに加勢すればいいのかしら?」 「様子見」 「ここからじゃよく判らないな、近くに行ってみようか」 タバサがギーシュを杖で殴った。 「危険」 「いてて・・・判ったよ。ん、ヴェルダンデ?その死体に何かあるのかい?」 キュルケが目ざとく何かを見つけた。 「まあ、立派な宝石」 「ほお・・・」 よくわかんねえが、少しだけ、落ち着いたぜ。 確かによお、あんないけすかねえ奴から逃げ回るなんて、ぞっとしねえよなあ。 「どうした、覚悟を決めたか?ガンダールヴ」 ワルドが薄笑いを浮かべ近づいてくる。 ああ、覚悟は決めたぜえ、てめえなんぞに殺されてたまるか。 「おい、デルフリンガーよお。」 「なんだ相棒」 「オレも少し、思い出したぜ。オメー、頑丈さに自信はあるかあ?」 「もちろんだ相棒」 「上等おおおおお!」 ワルドを、殺してやる、グチャグチャに潰してやる、跡形ものこらねえぐらい。 「そうだ!心を震わせろ!」 セッコの体中に力が漲った。 全身に力を込め、能力も全開に・・・隅々まで! 「うげぇまたその力かよ相棒!気持ちわりい!」 「よかったなあ、溶けなくてよ。」 「6000年の時を生きた伝説の剣である俺様をなめんな、うぇっぷ」 「な、何だこれは?!足元が崩れる!」 ワルドが、今日何度目かわからない驚愕の表情を浮かべた。 「ええい、なんだかわからんが死ねガンダールヴ!」 飛び掛ってきたワルド達をじっと見る。確かに、こいつら動きが遅えな。 にやりと笑ったセッコはデルフリンガーを握り締め、思い切り地面に叩き付けた。 石畳に叩きつけられたデルフリンガーが叫ぶ。 「いでえ!おい相棒、敵は前だろ!」 「けけっ、よおく前を見てみろ。」 「おでれーた・・・」 泥水が大量に流れるような音を立てて石畳がうねり、波となってワルド達を弾き飛ばした。 本体の盾となった遍在が、また一体岩に呑まれて消滅する。 「確かによ、潜る必要なんてなかったなあ。」 飛び退きながらワルドが毒づく。 「くそ、こんなことなら昨日のうちにでも殺しておくんだった・・・」 本体で呻きつつも、上空に逃れた最後の遍在はセッコを刺し貫かんと急降下してきた。 「遅えええ、おせえぞおおお!」 セッコはそれを正面から弾き、切り裂いた。デルフリンガーが合いの手を入れる。 「そうだ相棒!おめえは強い!」 「さあ、死ねえ、今すぐ死ね、グヘヒホハァーーーー!」 矢の様に突っ込んできたセッコの斬撃を、あくまで冷静なワルドはそよ風の動きで受け流す。 「実に危なかった。しかしやはり素人、攻撃するときは隙ができるようだな」 ワルドがその一瞬、まさにここしかないというタイミングで突きを繰り出す。 しかしセッコは、剣を手から離し、なんと素手で“エア・ニードル”を纏った杖を弾いた。 その瞬間セッコの左手が空気の振動で削れ、傷口から血が噴き出した。 「ぐぐ・・・いてえ・・・だが、捕えたぜ・・・」 セッコの右手が、ワルドの左手を掴んだ。 「何だ、武器を捨てるとは笑止、いまさら命乞いかね?」 「クヒ、オレは、別に、ヒヒヒ、まあ死ね!」 「こ、これは、ぐああ!」 その瞬間、ワルドの左腕が溶け崩れた。 叫び声を上げながら残った右腕で杖を振り、“フライ”で空へと逃げる。 腕の付け根、肩ギリギリまでが泥状に溶融し、骨まで崩れている。 不思議と痛みが少ないのが更に恐ろしい。 わずかでも退避が遅れていれば、おそらく頭もなかっただろう。 「この閃光がよもや遅れを取るとは・・・なんという・・・ええい、まあウェールズを殺せただけでよしとしよう。 ・・・もうすぐここは戦場になる。だが聞け!土使いのガンダールヴ、貴様は必ずこの手で仕留めてやる、さらばだ!」 ・・・こいつを殺すまでは、地上では眠れないな。 そんなことを考えながら、ワルドは飛び去った。 「おい、相棒、俺を放り出すなって言ったろ!」 足元でデルフリンガーが喚いている。 「おああ?ああ、すまね。」 「な、やっぱり大丈夫だったろうがよ」 「うぐ、逃がしちまったけどなあ・・・ところでよ、なんか異常に疲れてるつーか、感覚が鈍いつか、なんなんだこれは?オメーのせいか?」 デルフリンガーは、ちょっともったいぶってカタカタ揺れてから口を開いた。 「ああ、相棒、あまり力入れすぎると、[ガンダールヴ]として動ける時間が減るから気をつけろ。その印は、主人の呪文詠唱時間を稼ぐために、あるいは魔法が効果を発揮している間、その防御のための力を供給するもんだからな」 「ふうん、不便だなあ。」 「相棒ぐらいのパワー、スピード、スタミナがあるなら、いざというとき以外はフルパワー出さない方が安定するかもな?」 「うあ・・・ちくしょう、先に言えよお。」 「忘れてたんだよ!そういえば、娘っ子のところに行かなくていいのか?」 「うげえ、忘れてたぜ!」 セッコはひょこひょこと礼拝堂のほうに向かった。 「・・・なあ、何でオメーらがここにいんだあ?」 倒れたルイズのまわりに、ヴェルダンデ達が座り、セッコを見ていた。 「僕らはフーケたちを片付けた後、シルフィードに頑張らせて、さらにヴェルダンデで穴まで掘って追いかけてきたんだよ!」 ギーシュが胸を張って解説する。 「それでなんで場所までわかるんだよ?」 「ヴェルダンデがその、[水のルビー]の匂いを辿って来たのさ。なんせ、とびっきりの宝石好きだからね」 「なんだそりゃ・・・その宝石はそんなにすげえのか?それとも、ヴェルダンデが異常にすげえのかあ?」 誇らしげなギーシュに対してセッコは首を捻った。 キュルケが横から口を挟む。 「多分、その両方ね。そういえば、凄いといえばそこの死体がつけてる指輪も凄そうよ」 そう言って、ウェールズを指差した。 「ん?これは確か[風のルビー]つったけな?こうするとよお。」 セッコはウェールズの指から指輪を取り、ルイズがはめている水のルビーに近づけた。 宝石同士が共鳴し、虹色の光が舞い散る。三人は目を丸くした。ヴェルダンデが更に興奮し、荒い息を吐いている。 「ねえ、じゃあこの死体ってもしかして・・・」 「もしかしなくても殺されたウェールズだろ。」 「「「・・・」」」 「殺されたって一体誰に?それよりあなた何でワルド子爵と戦ってたのよ?」 「いや、おっさんが、ワルドがウェールズを殺して、ルイズを殺しかけたんだぜえ。」 「まさかと思うけど、子爵が裏切り者ってことかい?」 ギーシュが震えた。 「今そう言ったじゃねえか馬鹿。おっと話は後だ、ワルドの話だとそろそろここは戦場になるらしいぜえ。この穴通っていきゃ帰れるんだよな?」 「それはやばいわね、この穴ちょっと長いのよ。急がなきゃ・・・ところで、この[風のルビー]はどうしようかしら?」 「貰っとけ貰っとけ。どうせ置いてっても、敵の誰かの懐に入るだけだあ。 聞く限り、アルビオン王家はそこの死体で断絶らしいしよお。」 セッコ以外の三人が沈痛な表情を浮かべた。 「じゃあ、[トリステイン王国大使]ルイズのポケットにでも入れておこうかしらね」 その時、外から爆音が聞こえてきた。 「急ぐ」 タバサが皆を急かした。 「なあ、タバサよお。シルフィードに五人と一匹も乗れるのかあ?」 「滑空するだけなら。というか無理にでも乗る」 「無理にって・・・まあタバサ、ダメそうなら私がレビテーションで補助するわよ。さあ、急ぎましょ」 「なあギーシュ、ルイズを担げよ。」 ギーシュがあからさまに不満そうな顔でセッコを見た。 「いや、使い魔の君がやることだろ?」 「馬鹿、オレはワルドと戦ってへとへとなんだよ、怪我もしてるし。[レビテーション]だっけ?それ使えるんだろお?」 「わかったわかった、しっかり恩に着たまえよ?」 ギーシュはルイズを引っ張って穴に潜った。続いて、キュルケとタバサが入る。 ヴェルダンデとセッコも穴を塞ぎつつ深く降りていった。 ウェールズ、オメーも脳がマヌケだったなあ。戦争前に見知らぬ他人を信じて殺されるなんてよぉ。 オレみたいに、自分だけを信じとけばよかったのにな。 ・・・でもまあ、守るものがある、だっけ? 確かに、仲間がいるってのは便利だし、悪いことじゃねえのかもなあ。 ヴェルダンデが掘った穴は、アルビオン大陸の真下に続いていた。 落ちかけた五人と一匹をシルフィードが何とか受け止める。 風竜はさすがに重いのか多少ふらついてはいるが、魔法学院に向かって羽ばたいた。 風竜の上、ルイズは風を切る音で目を覚ました。 ここは? 爽やかな風が頬を撫でる。 風竜の背びれを背もたれのようにして、ギーシュとキュルケがわたしの肩を支えている。 もっと頭に近い部分にはタバサが座り、前を向いている。 そしてその巨大な杖にはセッコが引っかけられていびきを立てていた。 ・・・竜の口に銜えられているあれは何かしら?考えないようにしよう。 ああ、これは夢じゃない。確かにわたしは生きている。 確か、裏切り者のワルドに殺されかけて、気づいた時にはセッコが戦っていたわ。 でもまたすぐに吹き飛ばされて、その後わたしは・・・ そう、あの憧れだった子爵はもう二度と戻ってこない。 それを思うと、ルイズの頬に一筋の涙が伝った。 わたし達が助かったってことは、きっとセッコは勝ったのよね。 でもきっと王軍は負けただろう。ウェールズ皇太子は死んでしまったし。 本当にいろいろなことがあった。ありすぎるぐらい。 王女に伝えなければいけないことも多すぎて、考えると頭が痛くなった。 いいや、今は何も考えないことにしよう。本当に風が気持ちいい。 その時。 「あら、おはよう」 薄目を開けて辺りを伺ったのをキュルケに気づかれたらしい。 「お、おはよう、ツェルプストー」 「何をそんな慌ててるのよ?」 「おおかた、まだ夢だと思っているんじゃあないかな?」 「そんなことないわよ!・・・わたし、助かったのね」 「夢ねえ、なら現実に戻してあげなくちゃね」 そう言って笑ったキュルケはルイズの頬をつねった。 「痛い、痛いって!起きてるって言ってるじゃない!」 ルイズの叫びとキュルケ達の笑い声が何もない空に広がった。 「それにしても、あんたよく生きてたわね」 一転して、キュルケが真面目な顔になった。 「どういうことよ?」 ギーシュが横から答える 「君は首を絞められた後があった。状況的に死んでいてもおかしくなかったよ。 ・・・それにしても、セッコは凄いな。少しだけ戦っているのを見たけれど、あの[閃光]ワルド子爵より素早かったぞ。しかも、土属性の魔法を使っていた」 「生きてたんだから素直に喜びなさいよ。それより、そんなの聞いてないわ。 あの馬鹿、まだわたしに何か隠してたのかしら」 「魔法じゃない」 いつの間にかセッコを引き摺りながら傍に来ていたタバサが呟いた。 三人が首をかしげる。 「あれみたいな能力がある。多分それの応用」 タバサがシルフィードに銜えられ、恨めしげにこっちを見ているヴェルダンデを指差した。 ギーシュはなぜかぺこぺことモグラに向かって頭を下げた。 「へえ、すごいわね」 キュルケが感心したように頷く。 タバサは杖からセッコをルイズの膝の上に降ろすと、また前の方に戻って本を広げた。 “レビテーション”が掛かっているらしく、重さはほとんど感じない。 疾風のように空を飛ぶシルフィードのせいで、強い風が頬をなぶる。 斜め上に見えるアルビオン大陸はもうだいぶ小さくなっていた。 膝の上のセッコに視線を移す。 それにしてもいい気なもんよね、こんな気持ちよさそうに眠っちゃって。 おそらく二十歳は超えていると思うのに、その雰囲気は年下の少年のようだ。 その寝顔を見ていると、悲しい出来事で傷ついたルイズの心に温かい何かが満ちた。 きっとこいつが戦いに戻ってきた理由は、ワルドがむかつくとか、イーグル号に乗り遅れたとか、どうせそんな下らない事なんだろう。 でも助けてくれてありがとう、セッコ。あんたは大した奴よ。 無意識にルイズの手がセッコの頭を撫でた。 母親が子供に、子供が子犬にするかのように。 「良おし、よしよし・・・よしよしよし・・・よし・・・」 To be continued…… 戻る< 目次 続く
https://w.atwiki.jp/familiar_spirit/pages/993.html
食堂に入るとすでに昼食の用意がされていた。 ジョニィは目の前の貧乏臭いスープとパンを見てため息をつく。 (食事だけは…ジャイロ。レース中より貧しくなってるんだぜ…) そう思いながら皿に手を伸ばす──が、その皿がルイズにひょいと取り上げられた。 「何だ!?何をするんだルイズ!?おいッ!!それは僕の食事だぞッ!」 「か、勘違いするんじゃないわよ。これはあんたのじゃないわ」 そう言ってルイズは近くにいたメイドを呼ぶと自分の食事と同じものを持ってこさせた。 食事を運んできたメイドはスープやサラダなどの皿を慣れた手つきでジョニィの前に並べていく。 「君は一体なにをしてるんだッ!?」 「そ、それは…そ、その…そう!ご褒美よ!一人で教室を片付けたことに対するご褒美!だから感謝して食べなさい!」 もちろん自分を励ましてくれたジョニィに対するお礼のつもりであるが素直に言えるはずがない。 捲くし立てるように言うとルイズは耳まで赤くして「ふん!」と明後日の方向を向いた。 一方、ジョニィはかなり間抜けな顔をしていた。 今までビッチばっか相手にしてきたジョニィにルイズのツンデレな行動が理解できるわけがない。 精一杯考えた結果、 (…毒とか入ってるんじゃあないか?…使い魔が死ぬと次の使い魔が召喚できるとか言ってたよね…?) という結論に至ったのである。 正直、怪しすぎて食べたくはなかったがルイズがちらちらと見てくるので食べないわけにもいかないようだ。 (『覚悟』を決めろジョニィ・ジョースター!『覚悟』は『幸福』なんだッ!…まさかルイズもそこまではしないだろ) 「いただきま…」 そう言いいかけてジョニィは固まった。 …目の前の料理は確かに僕のものだ。この料理は『僕のために用意された料理』だ。 でもこの『サラダ』はそういうんじゃあないッ!違う皿だ!どうなってるんだッ!? ┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨ 『増えている』んだッ!僕のサラダがいつの間にかもう一皿『増えている』ッ! 別に多いに越したことはないんだけどね。 特に気にせずにサラダを平らげていくジョニィを見てルイズは思わず呟いた。 「あんた…よくはしばみ草のサラダなんか食べれるわね…」 「…?おいしいじゃあないか」 そのとき、どこからか風に乗って「仲間」という声が聞こえた気がした。 ──そしてジョニィは知らない。『はしばみ草使い』同士は引かれあう。その運命的なルールを…。 昼食後、こっちの世界に一緒に召喚された愛馬の様子を見るためジョニィは厩舎に向かった。 ルイズは「馬の世話なんて使用人がやってくれるわよ」と言っていたが、ジョニィは愛馬の世話はできるだけ自分でしたかった。 スローダンサーもジャイロと同じように過酷なレースを一緒に走ってきた『仲間』なのだから。 厩舎の近くまで来ると丁度一人のメイドがスローダンサーの手綱を引いて厩舎から出てきた。 ジョニィは驚いた。スローダンサーは気性が荒い。 元天才ジョッキーのジョニィでも一晩かけてやっと乗れるようになった馬である。 そんな馬が大人しくメイドの少女に手綱を引かれているのだ。 (まさか、僕の馬…君は…) ジョニィは愛馬の目を見て確信する。 (間違いない…これで間違いない。『スローダンサー』。『この馬』は…) 『女の子が好き』 「あの、どうなさいました?」 そんなくだらない事を考えているといつのまにかメイドとスローダンサーが目の前に立っていた。 手綱を引いていたメイドはジョニィの左手のルーンを見て「まあ」と声をあげる。 「あなたもしかしてミス・ヴァリエールに召喚されたっていう平民の…」 「…知ってるって事は君も魔法使いなのかい?」 「いえ、私は違います。あなたと同じ平民です。貴族の方々をお世話するために、ここでご奉公させていただいてるんです。あ、申し遅れました。私はシエスタっていいます。あなたは?」 「僕はジョニィ。ジョニィ・ジョースター」 「変わったお名前ですね…。それでジョニィさん。どうなさいました?厩舎に何か用事ですか?」 そこでジョニィは厩舎まで来た目的をやっと思い出す。 「そう、その馬。一緒に召喚された僕の馬なんだ」 「あら、そうなんですか。その、ちょっと馬体が汚れていたので洗ってあげようかと思ったんですが…」 「無茶苦茶な友達のせいで湖に入ったり砂漠の真ん中を走ったりしたからね…。僕も洗ってやろうと思ってて…水場を教えて欲しいんだ」 「まあ。わかりました。あちらです」 ジョニィの言葉にくすくすと笑いながらシエスタは歩き出した。 水場へと向かう道すがら聞いたところではどうやら平民の使い魔の噂は学院中に知れ渡ってるらしい。 (あんまりいい噂じゃあないみたいだけど…) そんなことを考えていると、前を歩いていたシエスタが二人の貴族に呼び止められた。 一人は茶色のマントを来た栗色の髪の少女、 もう一人はなんと言うか…金色の巻き髪にフリルのシャツ、胸には薔薇をさしたキザな少年だった。 マウンテン・ティムほどではないがルックスもそこそこイケメンだ。 少年はシエスタの前まで来ると髪をかきあげて、スローダンサーを見た。 「君。丁度よかった。少し遠乗りに出かけようと思ってね。その馬を借りるよ。おいで、ケティ」 「は、はい。ギーシュさま」 そう言ってギーシュと呼ばれた少年は芝居がかった仕草でスローダンサーの手綱をとろうとする。 だが、見慣れない男を嫌がったスローダンサーが突然立ち上がって暴れだした。 貴族用に調教された大人しい馬と違いスローダンサーは『性格のいじけた暴れ馬』である。 そんな馬など扱ったことのないギーシュは「うひゃあ!?」と悲鳴をあげて尻餅をついた。 「な、なんだこの馬!危ないじゃないか!」 尻餅をついたままの間抜けな格好でギーシュが怒鳴る。 ジョニィはどうどうと愛馬を宥めながらギーシュを見てため息をついた。 「勝手に近づくからだろ。君みたいなお坊ちゃんじゃあ僕の馬に乗るのは無理だぜ」 「…君は確か、あのゼロのルイズが呼び出した平民だったな。平民が僕を侮辱する気か?」 ギーシュの顔が怒りで歪む。自分が侮辱されていることに気付いたようだ。 そこでケティと呼ばれていた少女がギーシュに慌てて手を差し出した。 「も、もういいですから行きましょう、ギーシュさま。ラ・ロシェールの森へ行く前に日が暮れてしまいますわ」 「…いいだろう。今日はケティに免じて許してやる」 そう言うとハンカチを取り出してゆっくりと頬を拭く。そしてこれまた芝居がかった仕草で立ち上がる。 そのとき彼のポケットから壜がころんと落ちた。 ギーシュは慌ててその壜を拾おうとしたがそれよりも早くケティが壜を拾い上げた。 「ギ、ギーシュさま…これはモンモランシーさまの香水…」 「誤解だよケティ。いいかい、僕の心の中に住んでいるのは君だけ…」 ケティはポロポロと涙を流すと必死に弁解しようとするギーシュの頬を思いっきりひっぱたいた。 厩舎の前の広場にまるでブ厚い鉄の扉に流れ弾丸があたったような音が響く。 「この味は!ウソをついている味ですわ!さようなら!」 そして泣きながら走り去っていった。 しばらくの気まずい沈黙の後、ジョニィは何事もなかったようにスローダンサーの手綱を引いて水場に向かおうとした。 しかし、ギーシュの怒りは収まらない。怒りの矛先をジョニィに向けて叫んだ。 「待ちたまえ!君のその馬のせいで一人のレディの名誉が傷ついた。どうしてくれるんだね?」 ジョニィにしてみればとんだ言いがかりである。二股かけてるこいつが悪いのだ。 「よく解らないけど二股かけてる君が悪いんだろ。僕のせいじゃあない」 皮肉めいたジョニィの言葉にギーシュの怒りは頂点に達した。 怒りに震える手で胸ポケットの薔薇を握りジョニィに突きつける。 「…君はどうやら貴族に対する礼を知らないようだな。よかろう。君に礼儀を教えてやろう」 「はあ!?だから僕は悪くないだろ?」 その言葉にギーシュは「ふん」と鼻で笑うとまた芝居がかった仕草で肩を竦めて見せた。 「所詮『歩けない使い魔』じゃあ僕の相手にはならないか。ゼロが召喚したからどんな使い魔かと思えば…主人に似て役立たずなうえに腰抜けとは」 「………」 安い挑発だった。普段のジョニィなら乗ったりはしなかっただろう。 「…いいぜ。やってやるよ」 だが、気が付くとそう言っていた。 許せなかった。 自分が歩けないのは事実だしそうなったのも僕の責任だ。 どう言われても仕方がない。 しかし、彼はルイズも役立たずだと言った。 ルイズは自分なりに悩んで…努力して…『生長』しようとしている。 他人に認めてもらおうと頑張っている。 見捨てられる事は怖い事だから…兄を溺愛する父親に見捨てられ…下半身不随で世間にも見捨てられた僕にはそれがよく解る。 その心を知らないヤツが必死に頑張っているルイズを役立たずと言っているのだけは許せない。 ジョニィの言葉ににやりと笑うとギーシュは「ヴェストリの広場にこい」とだけ言って去っていった。 ギーシュの姿が完全に見えなくなると、シエスタが青い顔で呟いた。 「ジョ、ジョニィさん…。あなた…殺されちゃいます…メイジと戦ったりなんてしたら…」 そう言うと、だーっと逃げ出してしまった。 (僕の馬を場房に戻してもらいたかったんだけど…仕方ないか) ため息をついてジョニィは厩舎への道を戻り始めた。 スローダンサーを馬房に戻すと厩舎の壁に鉄の板が立掛けられているのが目に入る。 しばらくして厩舎からでてきた彼の手の中には二つの鉄球が握られていた。 To Be Continued =>
https://w.atwiki.jp/magicman/pages/8810.html
紅神龍ジャイロ・フレイム UC 火文明 (6) クリーチャー:ボルケーノ・ドラゴン 12000 ■スピードアタッカー ■このクリーチャーは相手プレイヤーを攻撃できない。 ■ターンの終わりに、このクリーチャーをバトルゾーンから手札に戻す。 作者:テーメノン フレーバーテキスト そのジャイロが鉄をも溶かす! 評価 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/msrmyaru/pages/266.html
JR系のプロポ(1500μs±400(600))でフタバ系(1520μs±(450)500)のジャイロを使う場合、パルス幅が違うのでプロポの設定どおりの感度になりません ディスプレイがないタイプのジャイロは感度がどれぐらいなのかわからなくなってしまいます JRプロポのジャイロ感度出力はサブトリム&トラベルアジャストの機能が無効化されてしまうため修正もできません ミキシング機能を使うか、数字を変換して読まなければなりません またパルス信号はアナログ信号ですので、機器や使用条件によって誤差が出るようです 数字を変換して読む方法 感度0~125設定の場合 フタバ感度=(JR感度×2-105)/1.25 感度N0~150、T0~150の設定の場合 フタバ感度=(JR感度-5)/1.25 Nを-、Tを+と読み替えてください JR0~125 JR感度 フタバ感度 パルス幅 - N150 -(N124?) 900μs - N120 N100 1020μs 0 N100 N84 1100μs 50 0 N4 1500μs 52.5 T5 0 1520μs 62.5 T25 T16 1600μs 75 T50 T36 1700μs 87.5 T75 T56 1800μs 100 T100 T76 1900μs 115 T130 T100 2020μs 125 T150 -(T116?) 2100μs ミキシングをかける場合(ジャイロ感度をGEARチャンネル出力) システムメニューの DeviceSEL でGEARのOUTをINHにします ファンクションリストのGYRO SENSが生きている場合はINHにします REV.SW はNORMです TRVL ADJ. でGEARチャンネルを±125に設定します Sub Trim でGEARチャンネルのニュートラルをジャイロのディスプレイもしくはLEDを見て出します(0~20程になると思います) PROG.Mix で FMOD→GEAR にします フライトモード毎にジャイロ感度を入れます(+はT、-はNです) ジャイロにディスプレイがある場合はジャイロで、無い場合はファンクションリストのMONITORで正しく出力されているか確認します 外部リンク 送受信機におけるニュートラルやトラベル量のずれ(まとめ)-リリーの日記 by管理人
https://w.atwiki.jp/familiar_spirit/pages/696.html
朝になってアルビオンへ出発するため正門にでる。 おれの荷物はデルフリンガーのみだ。 ルイズは旅用の荷物のほかに王女から預かった『水のルビー』とやらを持っている。 バナナはおやつに入る?って聞いたら怒られた。これは遠足じゃないらしい。 お、ギーシュがやってきた。さあ出発だ。 「お願いがあるんだ」 と思ったら何か話があるらしい、空気を読め、まったく。 「僕の使い魔を連れて行きたいんだが、良いかい?」 まったく、そんなことかよ 「ダメだ」 「何で!?せめて見てからでも良いじゃないか!」 「ダメだ」 「ヴェルダンデ、出てきてくれ」 そういってギーシュが地面を足で叩く。話を聞け。 すると大きなモグラが現れた。 「これが僕の可愛い使い魔、ジャイアントモールのヴェルダンテさ!」 「なるほど、で味は?」 「食べる気かい!?そんなことしちゃダメだよ!」 食ったらウマそうなんだがなぁ 「アルビオンに行くのよ、そんなの連れて行くなんて、ダメよ」 今まで黙ってたルイズが口を挟んできた。 「そんな…お別れなんてイヤだよヴェルダンテ…」 ギーシュが悲しそうな声で言う、だがそのモグラはルイズに向かって突進した。 そのままルイズを押し倒す。 「おお、これは中々見ごたえがあるな」 それを見たギーシュの感想がこれだ。まったくそのとおりだ、ある意味官能的で実に良い。 「あんたたち!早く助けなさいよ!」 えー、もっと見たいのに。 「このモグラ!姫様から頂いた指輪に鼻をつけないで!」 指輪?水のルビーか? 「ああなるほど、ヴェルダンテは宝石が大好きだからね」 よし、ならこいつは部下にしよう。ついでに後で盗む予定のルビーの罪もなすりつけよう。 さて、そろそろ助けようかな、でもルイズはどうせ感謝しないだろうしどうしようかな。 あ、今の右ストレートは痛いぞ~、助けるのはモグラの方だなこりゃ おれがそのまま傍観するか否かを決めかねていたら強い風が吹いてモグラを吹き飛ばした。 風の魔法か?おれが辺りを見回すと。 おっさんがいた。 そのおっさんはアンリエッタが来る時にルイズが見ていたおっさんだった。 「貴様、僕のヴェルダンテに何をするんだ!」 ギーシュが騒いだ。うるせーなあ。 「僕は敵じゃない。魔法衛士隊、グリフォン隊隊長、ワルドだ。」 なるほど、おれ達だけじゃ不安だから援軍としてやってきたって事か、だが納得できない事がある。 「敵じゃないのに何故攻撃した?」 敵じゃないならモグラを吹き飛ばす理由などない。これは絶対に不自然だ。 「すまない。婚約者が襲われているのを見て見ぬ振りはできなくてね」 そうかヴェルダンテの婚約者だったのか。変わった趣味だがそれなら納得だ。 「ワルド様!」 いきなりルイズが声を上げた。ちゃんと謝っとけよ、お前はコイツの婚約者をボコボコにしてたんだから。 「久しぶりだな!ルイズ!僕のルイズ!」 あ、婚約者ってルイズの方か、なるほど婚約者が犯罪者にならないようにモグラを吹き飛ばしたのか。 って納得いかねぇーーーー! なんでルイズが婚約してるの!? モグラじゃなくてルイズ!?ありえねーだろ!あ、モグラの方がありえないか。 つまりお前はロリコンか?ロリコンなのか?おれもだ! おっと混乱しちまった。 おれはロリコンじゃないぞ、ロリコンでもあるってだけでそれ以外もオッケーだ。 だがコイツは真性のロリコンだ。間違いない。 話が脱線したな、元に戻そう。 そのロリコンはルイズを抱え上げ、 「彼らを紹介してくれないか?」 と言った。紹介くらいならまだ良い、だがおれをそっちの道に引きずり込むなよ。迷うから。 「ギーシュ・ド・グラモンと使い魔のイギーです」 ギーシュは頭を下げ、おれも一応下げておいた。目を付けられたくないからな。 「この犬がルイズの使い魔かい?フーケを捕まえた時は大活躍だったらしいね」 まあな、スゴイだろ。でもロリコンのほうがスゴイな、絶対。 「さて」 そういってワルドは口笛を吹いた。その口笛が合図なのかグリフォンが現れた。 そのグリフォンにルイズを抱えたまま跨り、杖を掲げて叫んだ。 「では諸君!出発だ!」 ロリコンのクセに仕切るな。 後で上下関係をハッキリさせてやるぞ。 おれはそう誓いながら馬に乗り込み(もちろん部下にしてある)出発した。 To Be Continued…